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もらい事故を受けた際の慰謝料相場とより獲得できる2つのポイント

公開日:2019/4/10 更新日:2019/04/18

交通事故の中でも「もらい事故」には注意が必要です。もらい事故では、被害者は「むちうち」などの受傷をしやすい一方で、過失割合が0の場合、保険会社は示談交渉の代行ができないためです。そうなると、被害者が1人で対処しなければならず、慰謝料を不当に減額されてしまうかもしれません。今回は、もらい事故に遭ったときに損をしないための慰謝料獲得方法をご紹介します。

1.もらい事故の定義とは?

一般的に「もらい事故に遭った…」と言われるケースがありますが、そもそももらい事故とはどういった交通事故なのでしょうか?定義を確認しておきましょう。

もらい事故とは、被害者と加害者の過失割合が0:10の交通事故です。つまり100%加害者が悪く、被害者には何の責任もないのに事故を「もらった」ので、もらい事故と言います。代表的なケースは、以下の通りです。

・急ブレーキもしていないのに、いきなり追突された
・青信号を守っていたのに、相手が信号無視して衝突された
・信号待ちで停車していたら、追突された
・相手がセンターオーバーして衝突してきた

上記のようなケースでは被害者に事故発生についての責任が認められず、被害者の過失割合が0になる可能性が高くなります。結果、一方的に加害者の過失が認められる「もらい事故」となります。

2.もらい事故の場合の慰謝料の計算方法と相場

もらい事故の被害者となってしまった場合、慰謝料はどのくらい支払ってもらえるのでしょうか?

交通事故の慰謝料は、被害者が怪我をした場合・後遺障害が残った場合・死亡した場合に支払ってもらえます。怪我をした場合には入通院慰謝料、後遺症が残った場合は後遺障害慰謝料、死亡した場合は死亡慰謝料が認められるのがポイントです。以下でそれぞれの慰謝料における計算方法・相場を説明します。

2-1.入通院慰謝料について

入通院慰謝料は、被害者の怪我の程度によって異なります。打撲などの軽傷や自覚症状しかないむちうちの場合などには、慰謝料は比較的低額になります。一方むちうちでもMRIなどの画像で他覚所見がある場合や骨折など、通常以上の怪我の場合には慰謝料が上がります。
金額の相場は以下の通りです。
(単位:万円)

入院 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月
通院 35 66 92 116 135
1ヶ月 19 52 83 106 128 145
2ヶ月 36 69 97 118 138 153
3ヶ月 53 83 109 128 146 159
4ヶ月 67 955 119 136 152 165
5ヶ月 79 105 127 142 158 169

通常程度の怪我の場合、相場は以下の通りとなります。(単位:万円)

入院 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月
通院 53 101 145 184 217
1ヶ月 28 77 122 162 199 228
2ヶ月 52 98 139 177 210 236
3ヶ月 73 115 154 188 218 244
4ヶ月 90 130 165 196 226 251
5ヶ月 105 141 173 204 233 257

通常程度の怪我の場合、軽傷のケースと比較して1.5倍程度まで入通院慰謝料が増額されます。

2-2.後遺障害慰謝料について

もらい事故で重傷を負い、治療を受けて症状固定しても完治せずに後遺症が残ってしまった場合には、後遺障害認定を受けられます。後遺障害慰謝料の金額は、認定された等級に応じて以下の通りとなります。
1級 2,800万円
2級 2,370万円
3級 1,990万円
4級 1,670万円
5級 1,400万円
6級 1,180万円
7級 1,000万円
8級 830万円
9級 690万円
10級 550万円
11級 420万円
12級 290万円
13級 180万円
14級 110万円

2-3.死亡慰謝料について

もらい事故で被害者が死亡してしまった場合、遺族は加害者に死亡慰謝料を請求できます。その場合、慰謝料の金額の相場は以下の通りです。
・被害者が一家の支柱:2,800万円
・被害者が母親、配偶者:2,500万円
・その他のケース:2,000万円~2,500万円

3.もらい事故で、より高額の慰謝料を請求する方法

もらい事故では、基本的に被害者には非がありません。相応の慰謝料を支払ってもらうよう対処する必要があります。できる限り慰謝料を増額させるには、どのようにすれば良いのでしょうか?

3-1.過失割合を0にしてもらう

まず、被害者側の過失割合を確実に0にしてもらうことです。もらい事故なら本来的に被害者の過失割合が0になるはずですが、相手が事故状況について嘘をつくなどして、被害者にも過失割合を当てはめられてしまうケースもみられます。そうなると過失相殺されて慰謝料が減額されてしまうため、話し合って適正な割合(0対10)を認定してもらいましょう。

3-2.後遺障害等級認定を受ける

事故で後遺症が残った場合、後遺障害認定を受けることが重要です。何らかの症状が残っていたとしても、きちんと自賠責で後遺障害等級認定を受けなければ、後遺障害慰謝料を支払ってもらえないからです。逆に言えば、後遺障害認定さえ受けられれば、上記で紹介した等級ごとの慰謝料を支払ってもらえるので慰謝料の金額が大幅にアップします。弁護士に相談するなど、最適な方法で後遺障害認定の手続きを進めましょう。

4.もらい事故に遭った場合の対応方法

万が一もらい事故の被害に遭ったら、その場で以下のように対応しましょう。
・警察に通報する
加害者が警察を呼ばずに示談したいなどと言ってきても応じず、必ず通報しましょう。
・事故現場を片付ける
二次被害が起こらないように、現場を片付けたり車を脇に寄せたりしましょう。
・相手と連絡先を交換する
加害者の氏名や住所、メールアドレスなどを聞いておきましょう。
・実況見分に立ち会う
警察が到着したら実況見分に立ち会って、警察官に対し正確に事故状況を説明しましょう。
・現場を保存する
自分でも現場写真や車の写真撮影をしたり、見取り図を作ったりして証拠保全しておきます。
・病院に行く
実況見分が終了したら、すぐに病院に行きましょう。交通事故によって興奮状態となり、自覚症状がないケースもありますが、レントゲンなどで異常が発覚するケースもあるので油断してはいけません。

5.もらい事故の場合の注意点

もらい事故では、いくつか注意しておきたい点があります。適正な慰謝料を受け取れるよう、ポイントを押さえておきましょう。

5-1.過失割合0の場合における示談交渉

もらい事故の場合、被害者の過失割合が0なので過失相殺が行われません。賠償金を100%受け取れるので、有利になるとも思えます。しかし被害者の過失割合が0の場合、被害者側の任意保険会社は相手方との示談交渉を進めることができません。保険会社が被保険者の代理で示談交渉するのは、被保険者が「加害者」だからです。

加害者として賠償金を相手に支払う必要があるので、その賠償金を負担する保険会社が示談交渉を代わりに行うという構図になっています。そこで示談交渉代行サービスは「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」に付帯しています。

ところがもらい事故の場合、被害者は加害者に賠償金を支払う必要がありません。対人賠償責任保険も対物賠償責任保険も適用されず、保険会社が示談交渉を代行してくれません。そのため、被害者が自分で相手の保険会社と話をする必要があります。すると相手の保険会社からいろいろと言われて不利な条件を提示されるケースもありますし、自分で示談交渉するのに疲れてしまう方も多くみえます。

5-2.自分で示談交渉をした場合の慰謝料の金額

次に問題なのは、慰謝料の金額です。被害者が自分で示談交渉をする場合、相手の保険会社から低額な「任意保険基準」を適用されるので、慰謝料が大きく減額されます。上記で紹介した慰謝料の相場は、すべて法的な基準を適用した場合のものです。被害者が対応する場合には、慰謝料が2分の1や3分の1以下になってしまうケースもみられます。

もらい事故の被害者が自分の権利を守るためには、弁護士に依頼して示談交渉をしてもらう必要性が高いです。弁護士が対応すると、被害者が自分で相手と話をしなくて良くなるので、不利な条件を押しつけられることもなくストレスも感じずに済みます。後遺障害認定も受けやすくなり、法的な基準である弁護士基準が適用されて慰謝料の金額も大きく増額されます。

追突事故、相手の信号無視による事故、センターオーバー事故などのもらい事故に遭ってお困りの場合、まずは弁護士に相談してみることがお勧めです。

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