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通院するしないで大きく差がつく!?交通事故の慰謝料額

公開日:2019/4/8 更新日:2019/04/12

交通事故に遭ったら、なるべく高額な慰謝料を受け取りたいと考えるのが一般的です。そのためには「通院」がポイントになってきます。正しい「通院先の選び方」や「通院方法」を押さえておくことが大切です。今回は、なるべく高額な慰謝料を獲得するための通院方法についてご紹介します。

1.通院しない場合と通院する場合の慰謝料比較

交通事故で慰謝料を受け取るなら「病院への入院、通院」が必須です。ちょっとした怪我をしても入通院をしなければそもそも「人身事故」扱いにならないので、慰謝料は一切支払ってもらえません。物損事故では慰謝料が発生しないからです。

また通院先としては、基本的に「病院」を選ぶ必要があります。たとえば交通事故でむち打ちなどになった場合「整骨院」「接骨院」「鍼灸院」などに通院される方がいますが、これらの治療院は「病院」ではありません。医師は在籍しておらず、対応するのは「柔道整復師」です。診断や投薬・手術などによる治療、MRIやレントゲンなどの検査なども受けることができません。カルテや検査記録などの医療記録も残らないので、後日に後遺障害認定請求もできなくなります。

一方事故当初からきちんと整形外科などの病院に通院すれば、医師の手による適切な治療を受けることができ、検査によって症状を明らかにしてもらえます。また通院日数に応じて入通院慰謝料が支払われ、後遺障害が残った場合は後遺障害慰謝料も支払ってもらえます。

2.整骨院で治療する場合の注意点

しかし、交通事故患者が整骨院に「行ってはいけない」という意味ではありません。実際にむち打ちなどの治療では、整骨院による施術が有効なケースもあります。必要に応じて整骨院に通院した場合、治療費や入通院慰謝料を払ってもらうことも可能です。

そのためには、まずは整形外科(病院)に通いましょう。そして症状が落ち着いてきた頃に担当医師に「整骨院にも通院してみたいのですが、どうでしょう?」などと相談をして意見を聞き、同意をもらいます。自己判断で勝手に整骨院に行くと、医師との関係が悪化する危険性も高くなります。後に整骨院の治療費や慰謝料を払ってもらえなくなるリスクも高まるので、やめておきましょう。医師の了承を得たら、整形外科と並行して整骨院に通院する方法をおすすめします。

3.通院頻度が少ない場合の慰謝料

自賠責基準の場合でも弁護士基準の場合でも、通院の「頻度」が入通院慰謝料の金額に大きく影響します。つまり通院頻度が低いと、きちんと通っているケースよりも慰謝料が減額されてしまいます。

自賠責基準の場合、基本的には入通院の期間分の慰謝料が支払われます(4,200円×入通院期間)。しかし実通院日数が少ない場合、実通院日数×2の数字が採用されるため入通院慰謝料は減額されます。たとえば3か月の通院であっても、60日通院したら90日分の慰謝料をもらえますが、40日の通院なら80日分の慰謝料しかもらえないということです。

弁護士基準の場合にも、通院日数が少ないと「実通院日数×3.5」の数字が通院期間とされて慰謝料が減額されることがあります。以上のことからすると病院に通院するならば、最低でも3日に1回、できれば週3回程度は通院することが望ましいです。

整骨院、鍼灸やマッサージ治療の場合の通院頻度についても同じことが言えますが、これらの治療院の場合には「そもそも必要性がない」と判断されたら通院日数すべてが否定されてしまいます。まずは医師の了承をもらい、通院頻度についても医師に相談してみると良いでしょう。

4.症状固定と診断された場合

症状固定するまで通院をしたら、加害者の保険会社と示談交渉をして慰謝料を請求します。交通事故で認められる慰謝料には、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料、死亡慰謝料の3種類があります。

4-1.入通院慰謝料

入通院慰謝料は、人身事故に遭って入通院治療が必要になったことに対する慰謝料です。人身事故に遭ってその後きちんと入通院治療を受ければ、後遺障害が残らなくても支払ってもらえます。入通院慰謝料の金額は入通院した日数や期間によって計算され、同じ治療期間なら通院より入院の方が高くなるケースが多数です。

4-2.後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、交通事故で後遺症が残ってしまい、自賠責で正式に「後遺障害認定」を受けたときに支払われる慰謝料です。後遺障害の内容や程度によって、支払われる金額が異なります。症状固定した後に「後遺障害認定」を受け、その後に示談交渉をして請求します。

4-3.死亡慰謝料

死亡慰謝料は、交通事故で被害者が死亡したことに対する慰謝料です。即死のケースだけではなく、交通事故後しばらく治療を受けて死亡した場合にも、死亡慰謝料が支払われます。死亡慰謝料の金額は、被害者に扶養されていた人がいたかどうかで異なります。子どもや妻などの被扶養者がいた方の場合には高額になります。

5.むち打ちの場合の慰謝料の注意点

交通事故でむち打ちになった場合には、入通院慰謝料と後遺障害慰謝料を請求できる可能性があります。むち打ちで認定される可能性がある後遺障害の等級は、基本的に12級または14級です。

後遺症が残らなかったケースでは、入通院慰謝料のみが支払われます。慰謝料を計算するときには、以下の3種類の計算方法があります。

5-1.自賠責基準

自賠責保険が保険金を算定するときに使う基準です。3つの基準の中ではもっとも低額になります。自賠責基準の入通院慰謝料計算方法は、以下の通りです。
・4,200円×(入通院期間の日数)
実通院日数が少なくなると、上記の入通院期間の日数が(実通院日数×2)となって慰謝料が減額されます。

自賠責基準の後遺障害慰謝料の金額は、12級が93万円、14級で32万円です。

5-2.任意保険基準

任意保険基準は各任意保険会社によって慰謝料の計算方法が異なりますが、金額的には自賠責基準より多少高めになるケースが多いです。

後遺障害慰謝料については、12級の場合に100万円程度、14級の場合に40万円程度が標準です。

5-3.弁護士基準

弁護士基準は、弁護士が示談交渉をするときや裁判所が賠償金を算定するときに使う法的な基準で、金額的にはもっとも高額です。入通院慰謝料でも、任意保険基準の1.5~1.8倍程度になることが多く、後遺障害慰謝料は他の基準の2~3倍程度になります。

たとえば後遺障害12級なら290万円程度、14級なら110万円程度です。

このように同じむち打ちの慰謝料でも、どの基準を適用するかによって大きく金額が異なってくるのがポイントです。交通事故の慰謝料を算定するときには、高額な「弁護士基準」を使う必要性が非常に高くなります。

6.症状固定後は弁護士にお任せ

以上のように、弁護士基準は確かに高額ですが「他の基準と比べて特別に高額」という意味ではありません。弁護士基準は裁判所も利用していることからわかる通り、「法的に妥当と考えられている基準」です。むしろ自賠責基準と任意保険基準が、被害者の権利にそぐわない低いものだとも言えます。交通事故で負傷したら、きちんと被害者の権利を実現するためにも、弁護士基準を適用してもらうことが重要です。

交通事故で弁護士基準を適用するには、弁護士に示談交渉を依頼する方法と裁判を起こす方法の2種類があります。裁判を起こしても、きちんと法的な主張や立証ができていないと負けてしまうおそれがあり、結局慰謝料を勝ち取ることはできません。適切な慰謝料を受け取るなら、まずは弁護士に示談交渉を依頼するのが有効な手段です。

また、交通事故後通院を終えて症状固定をしたら、加害者の保険会社と示談交渉を開始しなければなりません。しかし被害者が自分で対応すると、相手からいろいろなことを言われてスムーズに進まず大きなストレスがたまります。さらに後遺症が残った場合には、適切な方法で後遺障害認定も受ける必要があります。

弁護士に後遺障害認定を任せると、高い等級の認定を受けやすくなって後遺障害慰謝料も上がります。示談交渉を依頼すれば、保険会社と直接話をする必要がなくなりストレスも軽くなるでしょう。交通事故で症状固定したら、まずは一度交通事故に強い弁護士に相談に行ってみることがおすすめです。

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