交通事故被害を今すぐ解決したい方は当サイトの無料相談可の弁護士まで!土日祝24時間又は当日相談もOKなのでお気軽にお問い合わせください。
交通事故解決ピット

歩行者と自動車の交通事故の過失割合その2

  • 2020/3/4
  • 2020/03/04

信号機設置のある道路での歩行者と直進自動車の過失割 (2)

ここでは、信号機が設置されている道路で、歩行者と直進してくる自動車がぶつかってしまった場合のうち、歩行者が横断中に信号の変更があった場合の過失割合について詳しく解説していきます。

青信号で歩行者が横断中に赤信号へ切り替わり・自動車が赤信号で進入したケース

青信号で歩行者が横断を始めたものの横断中に赤信号へ切り替わり、赤信号で自動車が進入したケースでは、基本的に100%自動車の過失になります。

道路を横断している歩行者は、信号が黄色に変わった時点で速やかに歩行を終えるか、横断をやめて引き返すことが必要です。そのため、このケースでは歩行者にも過失があると言えます。

しかし、自動車は、赤信号の場合、所定の位置を超えて進行してはいけませんそれに加えて、横断歩道により進路の前方を横断または横断しようとしている歩行者がいる場合には、横断歩道の直前で一時停止をする必要があります。

これらに違反して赤信号で進行した自動車の過失の割合が非常に大きいため、歩行者保護の見地から原則として過失相殺は行いません

このケースでは、次のような事情がある場合、歩行者の過失割合に修正が加えられます。※すべてのケースにあてはまるわけではありません

  • 幹線道路の場合は、5%程度の加算
  • 歩行者が直前直後横断や佇立、後退をしていた場合には、5%程度の加算
  • 歩行者が集団横断をしていた場合や、児童、高齢者、幼児、身体障害者の場合は、5%程度の減算
  • 自動車に著しい過失があった場合は、5%程度の減算
  • 重過失があった場合は、10%程度の減算

赤信号で横断する歩行者の信号が青信号へ切り替わり・自動車が赤信号で進入したケース

赤信号で歩行者が横断を始めたものの横断中に青信号へ切り替わり、赤信号で自動車が進入したケースでは、基本的には、歩行者の過失割合は10%になります。

歩行者は、赤信号の場合には道路を横断してはいけません(令2条1項、4項)。しかし、衝突時には青信号に変わっていて、横断が禁止される状況ではなくなっています。

自動車は赤信号で進入しているため、自動車の過失がはるかに大きいと言えます。このケースでは、歩行者が、対面信号が赤なのに、交差点道路の信号が赤信号に変わったことから、進行してくる自動車などはないと軽信して見込み横断を開始し、横断中に青に変わった際に赤信号で進行してきた自動車に追突された場合を想定しています。

このケースでは、次のような事情がある場合、歩行者の過失割合に修正が加えられます。※すべてのケースにあてはまるわけではありません

  • 夜間や幹線道路である場合は、5%程度の加算
  • 歩行者が直前直後横断や佇立、後退をしていた場合は、5%程度の加算
  • 住宅街や商店街などの場合は、5%程度の減算
  • 歩行者が集団横断をしていた場合や、児童、高齢者の場合は、5%程度の減算
  • 幼児や身体障害者の場合には、10%程度の減算
  • 自動車に著しい過失があった場合は、10%程度の減算
  • 重過失の場合は、20%程度の減算
  • 歩道が整備されていないような歩車道の区別がない道路では、5%程度の減算

青信号で横断する歩行者の信号が赤信号へ切り替わり・自動車が青信号で進入したケース

青信号で歩行者が横断を始めたものの横断中に赤信号へ切り替わり、青信号で自動車が進入したケースでは、基本的には、歩行者の過失割合は20%になります。

このケースは、青信号で横断を開始した歩行者が、途中で黄色信号になり、更に赤信号に変わった際、青信号で進行してきた自動車に衝突された場合を想定しています。

安全地帯が設けられていない以上、道路を横断する歩行者としては、黄色信号に変わった時点で速やかに横断を終えるか、横断を止めて引き返さないといけません。しかし、歩行者の過失は大きいとは言えません

このケースでは、次のような事情がある場合、歩行者の過失割合に修正が加えられます。※すべてのケースにあてはまるわけではありません

  • 夜間や幹線道路の場合は、5%程度の加算
  • 歩行者が直前直後横断や佇立、後退した場合は、5%程度の加算
  • 住宅街、商店街では、歩行者の過失は、5%程度の減算
  • 歩行者が児童や高齢者であった場合は、5%程度の減算
  • 歩行者が集団横断をしていた場合や、幼児、身体障害者の場合は、10%程度の減算
  • 自動車に著しい過失があった場合は、10%程度の減算
  • 自転車に重過失があった場合は、20%程度の減算
  • 歩道が整備されていないなど、歩車道の区別がない道路では、5%程度の減算

黄色信号で横断する歩行者の信号が赤信号へ切り替わり・自動車が青信号で進入したケース

黃信号で歩行者が横断を始めたものの横断中に赤信号へ切り替わり、青信号で自動車が進入したケースでは、基本的には、歩行者の過失割合は30%になります。

歩行者は、黄色信号の場合には横断を始めてはいけません。(令2条1項)そのため、歩行者が青信号で横断を始めて赤信号で衝突したケースと比較すると、このケースの歩行者には、横断を始めた時点で違反があるというより大きな過失が認められます。したがって、基本の過失相殺率は、青信号で横断を始めたケースに10%程度加算されて30%となります。

このケースでは、次のような事情がある場合、歩行者の過失割合に修正が加えられます。(すべてのケースにあてはまるわけではありません)

  • 夜間や幹線道路の場合は、5%程度の加算
  • 歩行者が直前直後横断や佇立、後退をした場合は5%程度の加算
  • 住宅街、商店街では、5%程度の減算
  • 歩行者が集団横断をしていた場合や、児童、高齢者の場合は10%程度の減算
  • 幼児や身体障害者の場合は、20%程度の減算
  • 自動車に著しい過失があった場合は、10%程度の減算
  • 自転車に重過失があった場合は、20%程度の減算
  • 歩道が整備されていないような歩車道の区別がない道路では、5%程度の減算

青信号で横断する歩行者の信号が安全地帯付近で赤信号へ切り替わり・自動車が青信号で進入したケース

青信号で歩行者が横断を始めたものの、横断中に安全地帯付近で赤信号へ切り替わり、青信号で自動車が進入したケースでは、基本的には、歩行者の過失割合は30%になります

なお、安全地帯とは、路面電車に乗り降りをする乗客や道路を横断する歩行者の安全確保のために道路上の交通を規制している場所をいいます。

安全地帯では車の進入や乗り入れが禁止されています。(法17条6項)そのため、歩行者は横断を断念して安全地帯にとどまるべき義務があると考えられています。そこで、歩行者の過失は、歩行者が、安全地帯がない場合に青信号で横断を始めて赤信号で衝突したケースよりも大きく、過失割合が10%程度加算されています。

このケースでは、次のような事情がある場合、歩行者の過失割合に修正が加えられます。※すべてのケースにあてはまるわけではありません

  • 夜間の場合は、5%程度の加算
  • 歩行者が直前直後横断や佇立、後退をしていた場合は、5%程度の加算
  • 住宅街や商店街などの場合は、10%程度の減算
  • 歩行者が集団横断をしていた場合や、児童、高齢者の場合は10%程度の減算
  • 幼児や身体障害者の場合には、20%程度の減算
  • 自動車に著しい過失があった場合は、10%程度の減算
  • 重過失の場合は、20%程度の減算
  • 歩道が整備されていないような歩車道の区別がない道路では、10%程度の減算

なお、道路の中央に安全地帯が設けられている場所は、幹線道路で交通量が多い所が想定されています。そのため、幹線道路であることは基本の過失相殺率に織り込み済であり、幹線道路であることによる加算修正はされません

黄色信号で横断する歩行者の信号が安全地帯で赤信号へ切り替わり・自動車が青信号で進入したケース

黃信号で歩行者が横断を始めたものの、横断中に安全地帯付近で赤信号へ切り替わり、青信号で自動車が進入したケースでは、基本的には、歩行者の過失割合は40%になります。

安全地帯には自動車の通過や乗り入れが禁止されているため、歩行者には、横断を断念して安全地帯にとどまるべき義務があると考えられています。このケースでは歩行者にはこの義務に違反する過失があります。

また、歩行者は、黄色信号の場合には道路の横断を始めてはいけません。(令2条1項)歩行者の過失は、青信号で横断を始めて安全地帯にとどまらなかった場合よりも重くなりますので、過失割当は、青信号で横断を始めた場合よりも10%程度加算されます。

このケースでは、次のような事情がある場合、歩行者の過失割合に修正が加えられます。※すべてのケースにあてはまるわけではありません

  • 夜間である場合は、5%程度の加算
  • 歩行者が直前直後横断佇立や、後退をしていた場合は、5%程度の加算
  • 住宅街や商店街などの場合は、10%程度の減算
  • 歩行者が集団横断をしていた場合や、児童、高齢者の場合は10%程度の減算
  • 歩行者が幼児や身体障害者の場合には、20%程度の減算
  • 自動車に著しい過失があった場合は、10%程度の減算
  • 自転車の重過失があった場合は、20%程度の減算
  • 歩道が整備されていないような歩車道の区別がない道路では、10%程度の減算

なお、このケースでも、幹線道路であることは基本の過失相殺率に織り込み済であり、幹線道路であることによる加算修正はされません