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適正な損害賠償を得るために!”診断書”の必要性と被害者が知っておくべき5つのこと

公開日:2019/4/9 更新日:2019/04/12

交通事故に遭ったとき「診断書」が必要な場面があります。診断書とはどのような書類で、一体何のために必要になるのでしょうか?以下では被害者の権利を守るためにも重要な診断書の内容や作成方法など、被害者が知っておくべきことをご紹介していきます。

1.交通事故診断書の作成者と提出先

1-1.そもそも診断書とは何か

「診断書」とは、医師が患者の症状や病名、今後の改善見込みや休暇の必要性などの判断を記載する書面です。医師の診断事項を記載するので「診断書」と言います。診断書は交通事故に限らずさまざまな場面で利用されます。たとえば、役所への給付金の申請や会社・学校に病欠届を出すとき、裁判の証拠として提出するときなどです。

診断書は、治療を担当している医師が作成します。記載事項はケースによって異なりますが、以下のような事柄です。

  • 患者の氏名
  • 患者の住所
  • 患者の生年月日
  • 傷病名
  • 症状の内容
  • 初診日
  • 治療経過
  • 具体的な症状
  • 緩解の見込み
  • 緩解までの見込み日数

提出先によって書式が決まっているケースも多数あります。

1-2.交通事故で必要な診断書の提出先

交通事故における診断書の提出先は、以下のような場所です。

・ 警察署
・ 相手の保険会社
・ 自分の保険会社
・ 会社、学校など

1-3.診断書作成にかかる日数と費用

診断書を作成するときには、医師に依頼します。書式が決まっている場合には、医師にその書式を示してどのように記載すればよいか簡単に説明すれば書いてもらえます。多くの場合、作成までにかかる日数は1~2週間程度です。

また診断書作成には費用がかかります。依頼先の医師にもよりますが、相場は3000~5000円程度です。診断書作成費用に健康保険は適用されず、実費となります。ただし後に加害者に対して損害賠償請求で払ってもらうことは可能ですので、領収証をきっちり手元に取っておきましょう。

2.診断書が必要な理由

診断書を作成する目的は、交通事故で発生した損害(傷病)を証明するためです。警察に提出するときには人身事故であることを証明するため、保険会社に提出する際には被害者がどのような傷害を負ったのか、治療経過がどうなっているのか証明するために使います。

診断書がなかったら、被害者が怪我をしていることが明らかにならないので、そもそも「人身事故」扱いしてもらうことが不可能です。また傷病名がわからないので、交通事故によって負傷したのかどうか、因果関係の判断なども難しくなります。人身事故では診断書は必須です。

3.診断書はいつ必要になるのか

交通事故で診断書が必要になるタイミングは、以下の通りです。

3-1.物損事故から人身事故へ切り替えたい

交通事故に遭って警察を呼んだら、人身事故か物損事故かどちらか申告します。怪我をしていたら人身事故として届け出るべきですが、ときおり事故現場では痛みなどがなかったために物損事故として申告してしまう方がおられます。その場合、後に警察に診断書を提出することによって人身事故に切り替えてもらうことが可能です。

交通事故後、日数が経ちすぎて警察では切り替えを受け付けてもらえなくなったケースでも、人身事故扱いとして保険金を受け取れることがあります。その場合は、保険会社に直接「人身事故証明書入手不能理由書」と診断書を提出することが必要です。

このように、診断書は「物損事故から人身事故への切り替え」の場面で必須です。

3-2.自賠責保険へ被害者請求したい

交通事故で加害者が任意保険に入っていたら、任意保険が自賠責保険の負担分についても一括で立て替え対応してくれます。これを「一括対応」と言います。この場合、被害者が自分で自賠責保険の保険金請求をする必要はありません。

一方相手が任意保険に入っていなければ、被害者自身が自賠責保険へと保険金請求の手続きを取らねばなりません。これを「被害者請求」と言います。被害者請求の際には、被害者が病院から診断書や診療報酬明細書などの書類を取り寄せて、まとめて自賠責保険へと提出する必要があります。

つまり加害者が任意保険に入っておらず、被害者が自分で自賠責保険に請求をするときには「診断書」が必要です。自賠責に専用の診断書書式があるので、送ってもらって医師に渡し、作成を依頼しましょう。

3-3.自分の保険会社に保険金を請求したい

被害者が自分の加入している保険会社に人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険などの保険金を請求する際にも診断書が必要となります。

3-4.会社に傷病届を出したい

交通事故に遭ったら、会社を長期にわたって休むケースもあります。その場合には、医師に「休業が必要」とする診断書を書いてもらって会社に提出しなければなりません。

3-5.学校を休みたい

学生や生徒が交通事故に遭うと、学校を長期にわたって休むことがあります。その場合、やはり医師に症状と休業の必要性について診断書を書いてもらい、学校に提出することが必要です。

4.診断書と後遺障害診断書の違い

一般の診断書とは別に「後遺障害診断書」があります。後遺障害診断書とは、交通事故によって残った後遺障害の内容を明らかにするための特殊な診断書です。後遺障害に関する事項に特化しているので、一般の診断書とは内容が異なります。後遺障害診断書には、身体の各部位の後遺障害内容を詳細に書く欄が設けられています。後遺障害以外の内容を書く場所はありません。

後遺障害認定を受けるときには、必ず「後遺障害診断書」が必要です。自賠責は後遺障害の等級を判定するとき、後遺障害診断書を非常に重視しているため、被害者としては慎重に対応する必要性が高くなります。後遺障害認定の手続きには事前認定と被害者請求の2種類がありますが、いずれの場合も後遺障害診断書は必須です。後遺障害診断書には専用書式があるので、保険会社から送ってもらって医師に作成を依頼しましょう。

5.診断書作成は弁護士が必ずサポートしてくれる

一般の診断書にしても後遺障害診断書にしても、非常に重要な書類ですから医師には適切な方法で作成してもらわねばなりません。診断書に、実際よりも症状を軽く書かれてしまったり、受けている治療内容を軽く書かれたりすると「もはや治療の必要がない」と判断されて治療費を打ち切られるケースもあります

医師が深く考えずに「緩解の見込み」などと書いたために後遺障害非該当(後遺障害が一切残っていない)と認定される事例などもあります。医師と言っても診断書作成のプロではありません。被害者に「どのように作成するのがよいですか?何を書きましょうか?」などと確認する医師もいます。

診断書や後遺障害診断書を作成するときには、専門家によるサポートが必要です。そのとき被害者を助けてくれるのは、交通事故案件処理に慣れた弁護士です。弁護士は、被害者であるあなたに診断書を作成する意味や作成方法、注意点を教えてくれます。その注意事項を医師に伝えたら、医師も適切に対応してくれるでしょう。また弁護士が直接医師と面談を行って、診断書の作成意図や作成方法、注意点を説明することも可能です。交通事故をよく取り扱っている弁護士の大半は、事務所に後遺障害診断書の書式を常備しています。

診断書が必要な場面があったら、まずは交通事故を得意としている弁護士のところに相談に行き、どのように作成すればよいのか聞いて、作成を手伝ってもらえるのか相談してみましょう。診断書を作成するとき、自分で対応するよりも弁護士によるサポートを受けた方が後遺障害認定を受けやすくなるなどメリットが大きくなります。できる限り専門家の助けを借りながら進めましょう。

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