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子供の交通事故の慰謝料の相場は?示談の流れも解説!

  • 2019/9/27
  • 2019/09/27

子供が交通事故に遭ってしまった時の家族の心痛は、大変に大きなものです。もし子供が交通事故被害にあった時には、その子の受けた苦痛に対する適正な慰謝料を請求しなければなりません。今回はそんな「子供の交通事故に関する慰謝料請求」について、慰謝料の相場、示談交渉の大まかな流れを中心に、詳しく解説していきます。事故のケースによって慰謝料の種類や過失割合も違ってくるので、それぞれの制度や特徴の違いなども、しっかりと学んでおく必要があります。

子供の交通事故による治療費と示談の流れ

まずは子供が交通事故にあった場合の「治療費」の請求、そして相手側との「示談交渉」の流れを説明していきます。キーポイントとなってくるのが過失割合で、被害に遭った子供の過失割合が大きいかどうかで、交渉内容が変わってくることをおさえておきましょう。

治療費

子供が被害にあう交通事故で多いケースが子供の飛び出しです。子供に過失があることも多いですが、そのような場合でも原則的に、治療費等は相手側の自動車の加入していた保険会社が支払うこととなります。万が一、こうした治療費を子供側の親御さんが支払ってしまったとしても、後日に全額、加害者側の保険会社から返金されるので問題ありません。ただし、子供の過失が大きい場合は支払われない場合があり、このケースでは一部自己負担となることになります。

注意すべきなのは、子供のけがの程度が重い場合です。長期の通院が必要なケースでは、健康保険を使用してほしいと保険会社から打診がある可能性が高くなります。ただ、子供に過失がある場合は健康保険を使った方が得策です。治療費を抑えることで慰謝料が増額することになりますし、治療費の負担自体も減ることになるからです。

示談の流れ

示談交渉の大まかな流れは次のような手順となります。

1.保険会社から挨拶の電話がある
2.必要書類が送付されてくる。もしくは、担当者と自宅や指定された場所で面談する
3.書類に必要事項を記入し返送する。(この間に通院治療を継続)
4.治療が完了する。
5.保険会社から示談内容が提示される。(納得すれば示談書に捺印する)
6.慰謝料等が支払われる。

基本的に交渉の窓口となるのは、子供の親権者と相手側の加入している保険会社の担当者です。被害者側の不満がなければ、上にあげたような流れに沿って交渉が進んでいくでしょう。ただ、保険会社側の担当者は交渉のプロ。被害を受けたショックと子供のケアで大変なご両親にとって、示談交渉は負担の大きなものになるかもしれません。したがって、負担が大きいのであれば、示談交渉を専門の弁護士に依頼するといいでしょう。精神的な負担が減りますし、交渉そのものを有利に運ぶことができ、金銭面においても大きなメリットが得られます。

子供が交通事故に遭った場合の慰謝料の相場

子供が交通事故に遭った場合には、加害者側に精神的な苦痛と被害に対して支払われる「慰謝料」を加害者側に請求することができます。大きく分けて3種類の慰謝料があるので、その特徴と相場を押さえておきましょう。

入通院慰謝料

文字通り、けがの治療にかかる精神的苦痛に対して請求できる慰謝料ですが、大人と子供変わらず、同じ算出方法で金額が決まります。慰謝料相場を決める最低限の基準とされる自賠責基準では、便宜的に1カ月を30日として、2日に1回通院したものとして計算していきます。例えば、通院期間を1カ月とすると自賠責基準の相場は12万6000円です。

同じく慰謝料計算の相場を決める基準で被害者有利とされる弁護士基準の相場では、通常のけがで通院期間1カ月だと28万円程度です(ただし、むちうちだけの場合は19万円程度となります)。やはり、全体的には弁護士基準の方が高いといえます。自賠責基準でもある程度の金額を見込めますが、損害部分の賠償金の上限は120万円となる点に注意しなければなりません。

後遺障害慰謝料

治療後に残る後遺障害にともなう精神苦痛に対して支払われます。この後遺障害慰謝料も大人と子供で相場の区別はありません。ただ、入通院慰謝料と大きく違う点は、後遺障害の重さに応じて、等級付けがなされているという点です。等級は最も重症な等級の1級から最も軽い14級までの14段階。自賠責基準においては、1級から3級までの重い等級での慰謝料額は、被扶養家族の有無によっても相場が違います。例えば、後遺障害1級の場合、被扶養者がいない場合は1100万円、被扶養者がいる場合は1300万円程度です。

後遺障害慰謝料の相場でも、自賠責基準と弁護士基準の差がかなり大きくなります。自賠責基準での1級が1100万円から1300万円であるのに対し、弁護士基準での相場は約2800万円です。症状の軽い等級であっても、同じ等級でおよそ100万円以上の相場の差が出ることもあります。

死亡慰謝料

死亡慰謝料は、被害者本人だけでなく遺族に対しても慰謝料額が発生する点が大きな特徴です。自賠責基準では、被害者本人に対する死亡慰謝料は年齢や職業に関係なく一律350万円。遺族に対する慰謝料は、請求者が1人の場合は550万円、2人の場合は650万円、3人以上の場合は750万円と決まっています。

弁護士基準の場合は少し基準が異なっていて、被害者が家族の中でどんな立場だったかによって慰謝料額が変わるという仕組みです。例えば一家の大黒柱が亡くなったのであれば2800万円、配偶者や母親の場合は2500万円、というように金額の差があります。ただ、配分について明確な基準はなく、家族構成や事件の状況などによって柔軟に設定される傾向です。

子供の交通事故による一般的な過失割合

次に慰謝料の金額を決めるうえで重要になる「過失割合」について説明していきます。子供の交通事故の場合は5歳以上か5歳未満かによって、過失割合の扱いが大きく変わるのが特徴です。

5歳以上の子供の過失割合

子供が道路に飛び出してしまって事故にあった場合、車と子供、どちらにより過失があるかが争点となります。そして、この過失割合を決める前提として、子供が5歳以上かどうかで基準が違うという点を押さえておかなければなりません。裁判所の判断では、5歳以上の子供は危険が伴う行為かどうかを判断できる能力、いわゆる「事理弁識能力」があるものとみなされます。子供に事理弁識能力があると認定されると、一般的に10%~20%程度の過失割合が、子供に対して認められることが多いです。

もっとも、大人と比べると同じくらいの過失の認定で5~10%ほど減らされているので、大人と全く同様の基準を適用するわけではありません。単なる子供側の不注意の程度だけでなく、「不注意を避けるための判断能力がどの程度あったか」というところが、重要な判断基準です。その1つの指標として「5歳以上かどうか」ということが大きな基準となっています。

5歳未満の子供の過失割合

では、子供の飛び出し事故において、子供の年齢が5歳未満であった場合に過失割合はどうなるでしょうか。こういったケースでは、子供側に「事理弁識能力」があったかどうかが問われてきます。ただ、通常は5歳未満の子供に関して、事理弁識能力の有無を確かめるということはあまりありません。基本的に5歳未満には事理弁識能力はないものとみなされますので、5歳未満の子供による行動の過失によって、過失割合が決まるということはありません。

しかし、この場合でも被害者側に全く落ち度無しとなるわけではなく、5歳未満のケースでは「親の保護者責任」が問われてきます。判断能力の乏しい子供をきちんと保護していなかったということが問題視され、その責任部分を一定の過失割合として認める、というケースが多いです。

子供の交通事故に関する慰謝料増額の判例

では具体的に、子供の交通事故に関する慰謝料の増額されたケースとして、2つの判例を紹介していきます。後遺障害の残ったケースと死亡事故のケースの2例で、いずれも重要な判例です。

後遺障害が残ったケース

まずは福岡地方裁判所により平成25年7月4日に判決が下された事例です。事件では、祖父の運転していた自動車の助手席に乗っていた2歳児が事故に巻き込まれ、重度の後遺障害が残ってしまいました。この男児は事故によって、胸髄損傷や左大腿骨骨折、外傷性くも膜下出血、両側膀胱尿管逆流などの傷害を負ってしまい、後遺障害等級1級に認定されています。慰謝料額をめぐる争いで問題となったのは、事故当時にチャイルドシートではなくジュニアシートを使用していたこと。そのため、祖父の保護責任に関して争われることになりました。

結果的にこの事例では、加害者の危険な運転や祖父自身の受けたけがの状態を考慮され、祖父の責任は認められないと判断されました。最終的には入院慰謝料250万円、後遺障害慰謝料3000万円、両親への精神的慰謝料各400万円が認められています。

死亡事故のケース

もう1つは東京地方裁判所により、平成24年10月24日に判決が下された事例です。この事例では幼児用自転車に乗っていた5歳の女児と自動車が交差点で衝突し、女児が脳挫傷によって死亡しています。自動車は優先道路を走行していましたが、女児は非優先道路から交差点に進入してしまったというケースです。幼児用自転車は道路交通法により「歩行者」とみなされることになっているので、過去の事例に対応するかたちで、当初は自動車80%に対し女児20%という過失割合とされたのです。

ただ、これだけでは女児側の割合が重すぎるという判断から、過失修正として、被害者が幼児であること、自動車側のスピード違反等の重過失があることなどが考慮されました。結果的に被害者の女児側の過失割合は「0」となっています。死亡慰謝料としては、女児本人に対し2400万円、両親それぞれに対し各300万円、そして女児の弟に対しては100万円が認められました。

交通事故の慰謝料に年齢は関係ない!適正な慰謝料を請求しよう

交通事故の慰謝料は、一般的に被害者の年齢によって金額に差が出ることはありません。被害者が子供であることで金額が変わる可能性があるのは死亡慰謝料ですが、死亡慰謝料は子供の年齢ではなく、被害者の家庭内での立場が判断基準となっています。子供の過失割合については大人よりも減らされる傾向があるので、適正な金額となるようにしっかりと慰謝料を請求することが大事です。特に弁護士基準を適用するかどうかで大きな慰謝料額の差が出ます。弁護士基準での交渉は専門の弁護士でないと難しいので、適正な慰謝料を受け取るためにも、事件に合った場合は交通事故に詳しい弁護士に相談することが得策です。