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原付やバイク事故での過失割合は?過去の裁判事例や判断基準を紹介!

  • 2019/9/27
  • 2021/08/03

バイク事故は、「バイク運転手に後遺症が残りやすい」「バイク運転手の方がケガの程度が重くなる」という傾向にあります。

なぜなら、バイク運転手は、事故による強い衝撃を身体にダイレクトで受けやすいからです。そのため、バイク事故の過失割合の算定においては、バイク事故に特有のポイントを念頭に置いて考える必要があります。
過失割合、ケガの程度、後遺症の有無などは損害賠償請求額を左右する大切なポイントです。

ここでは、バイク事故の過失割合や、過去実際に起きたバイク事故の裁判事例などをくわしく解説していきます。

バイク事故の過失割合を決める主なポイント

過失割合とは「交通事故を起こした人が事故の結果に対して負う責任の割合」を指します。
損害賠償額を決めるうえで過失割合は重要視されるため、とくに被害者にとっては慎重に判定してほしいところといえます。

まずは、バイク事故の過失割合を決定づけるいくつかのポイントをみていきましょう。

交差点での事故かどうか

交差点には交差点特有の交通ルールがあるため、バイク事故の現場が交差点か否かによって過失割合も違ってきます。

いくつかの過失割合決定ポイントを挙げるときに、まず注目すべきは交差点の「道路の幅」です。交差点では、道路の幅がより広いほうを走る車両が優先されます。
「左方優先」ルールにも注意しましょう。

信号のない交差点では、左方から交差点に侵入する車両のほうが優先されるため、交通事故における過失割合は小さくなります。ただし、道路の幅に明らかな差がある場合、左方優先が適用されないので注意が必要です。

また、交差点では徐行や一旦停止を要求される場合も多く、それらのルールをしっかりと守っていたかどうかも過失割合に影響します。
さらに、交差点では前方だけでなく左右の確認も求められるため、バイク事故時にはさまざまな視点からそれぞれの過失を検討しなければいけません。

信号機の有無と色はどうだったか

2つ目のポイントは「信号機の有無と色」です。
信号無視によって事故を起こした場合の過失割合はとてつもなく大きいため、事故現場の信号機の有無と色は最大のポイントといえます。

たとえば、交差点では原則として広い道路を走る車両が優先されますが、あくまでも信号機がない場合に限ります。信号機は過失割合の算定において道路の幅に優先するのです。
「左方優先」も同様で、信号機がない場合に適用される算定ルールになります。

赤信号無視によって事故を起こしてしまった場合の過失割合は、ほとんど100%です。
バイクの運転に限らず、普段から信号機の重要性をしっかりと認識したうえで運転に臨みましょう。「自分は大丈夫だろう」との油断が事故につながります。

黄色信号でも停止するなど、自分と周囲の安全のため、そして事故時の過失割合を低くするためにも信号機の指示に従った運転を心がけましょう。

信号のない交差点でのバイクと四輪車の事故による過失割合

バイクと四輪車の事故では、基本的には四輪車の過失割合のほうが大きくなります。
なぜなら、バイクは車体が小さいぶん事故回避能力が低く、ケガや後遺症など身体的にも多大な被害をうける可能性が高いからです。

ここからは、バイクと四輪車によって「信号機のない交差点」で引き起こされる主な事故の過失割合について解説していきます。

左折の四輪車と直進バイクの巻き込み事故

まずは、「四輪車が信号のない交差点を左折するときに、後続で直進するバイクと接触した巻き込み事故」というケースでの過失割合をみていきます。

原則として、この種類の事故の過失割合はバイクが20%、四輪車が80%です。

しかし、絶対的ではなく、事故当時の状況によって過失割合は変動します。たとえば、バイク側に「著しい前方不注意」「時速15km以上の速度違反」があった場合、過失割合は10%加算されます。「時速30km以上の速度違反」なら加算は20%です。

一方で、四輪車の過失割合が加算される条件もあります。
それは、四輪車が大型車だったり、方向指示を出すのが遅かったりした場合です。これらの事実が認められると、四輪車の過失割合は5%加算されます。
また、左折時の不必要な大回りや方向指示の合図遅れ、急ハンドル、徐行なしといったマイナス要素が加わると、それぞれについて四輪車の過失割合は10%ずつ加算されてしまいます。

右折の四輪車と直進バイクの交差点での事故

信号のない交差点で、四輪車が交差点進入して右折しようとしたときに、対向車線を直進しながら交差点に入ってきたバイクと衝突したケースの過失割合をみてみましょう。

このケースでは、基本的にはバイクの過失割合が15%、四輪車が85%と判断されますが、状況によって違ってきます。
バイク側の過失割合は、たとえば、時速15km以上の速度違反があった場合なら10%、時速30km以上の速度違反なら20%が加算されるのが通常です。
四輪車についても、過失割合が加算される事由がいくつかあります。まず、四輪車が大型車ならそれだけで5%の加算です。
さらに、右折時の大回りや方向指示の合図がない、徐行なし、右折禁止の場所での右折といったマイナス要素があればそれぞれ過失割合が10%加算されます。

信号機がある交差点でのバイクと四輪車の交通事故過失割合

それでは、「信号機がある交差点」で生じるバイクと四輪車の事故の過失割合をみていきましょう。
信号機がある交差点での事故はいくつかのパターンが考えられるので、それぞれに場合分けして解説します。

直進するバイクと四輪車の出会い頭の交通事故

まずは、それぞれ直進するバイクと四輪車が、信号機のある交差点で出会い頭の衝突事故を起こしたケースです。
このケースにおける過失割合は信号機の色が左右するといっても大げさではありません。

信号機の色ごとの、基本的な過失割合のパターンを以下の表にまとめました。ぜひ、参考にしてみてください。

直進するバイクの信号 直進する四輪車の信号 過失割合
バイク:0%
四輪車:100%
バイク:100%
四輪車:0%
バイク:10%
四輪車:90%
バイク:70%
四輪車:30%
バイク:40%
四輪車:60%

一方が右折して他方が直進している場合の交通事故

つづいては、バイクと四輪車の一方が右折、他方が直進時に接触して起きた事故の過失割合です。
バイクと四輪車がそれぞれ右折だったのか、それとも直進だったのかによって過失割合は違ってきます。バイクが右折で四輪車が直進の場合と、その逆の場合とでは、まるっきり違ってくるのです。

ここでは、それぞれのパターンを信号機の色で場合分けして過失割合を説明していきます。

バイクが直進で四輪車が右折する場合

直進するバイクと、右折する四輪車が接触してしまった場合の過失割合は以下の通りです。

直進するバイクの信号 右折する四輪車の信号 過失割合
バイク:15%
四輪車:85%
青で進入、途中で赤に変化 バイク:60%
四輪車:40%
バイク:30%
四輪車:70%
バイク:40%
四輪車:60%
青で進入、途中で赤に変化 バイク:80%
四輪車:20%
黄で進入、途中で赤に変化 バイク:60%
四輪車:40%
右折矢印信号で進入 バイク:100%
四輪車:0%

バイクが右折で四輪車が直進する場合

右折するバイクと直進する四輪車が衝突したときの過失割合は以下の通りです。

右折するバイクの信号 直進する四輪車の信号 過失割合
バイク:70%
四輪車:30%
青で進入、途中で赤に変化 バイク:25%
四輪車:75%
バイク:50%
四輪車:50%
バイク:40%
四輪車:60%
青で進入、途中で赤に変化 バイク:10%
四輪車:90%
黄で進入、途中で赤に変化 バイク:20%
四輪車:80%
右折矢印信号で進入 バイク:0%
四輪車:100%

バイク事故の裁判事例

ここからは、バイク事故の裁判で実際にどのような判決が下されたのかを紹介していきます。
過去の事例から判断の決め手となったポイントを知ることで、過失割合の大小を予想しやすくなります。

バイク同士の事故における裁判事例

平成22年7月21日、東京地方裁判所で下された判決からみていきます。
あるバイクが、前方を走るバイクを追い越そうと車線変更を試みたところ、前方のバイクも車線変更をしようとしたために後方から衝突してしまったという事故に対する判例です。

結果としては、前方を走っていたバイクの過失割合が60%で後方のバイクは40%と判断されました。
バイク同士の事故においては、車体の大きさや速度に明確な差がある場合は別として、どちらかが特別に保護されることはありません。

この事故における過失割合決定の天秤にかけられたのは、前方のバイク運転手の「後続車両の進路を妨害しない義務」と、後方のバイク運転手の「前方注意義務」です。
前方のバイク運転手は「後続のバイクが追い越そうとするかもしれない」との想定を欠き、安全に運転する義務を怠りました。
一方で、後続のバイクにも、ウィンカーを出している前方のバイクに対する注意を怠ったという過失があります。

裁判所は、前方のバイクが車線変更をしようとした過失がより重いと判断したために、前述の過失割合になりました。

バイク対自転車の事故における裁判事例

バイクと自転車の事故につき、平成28年5月31日に大阪地方裁判所でバイクの過失割合を20%、自転車を80%とする判決が下されました。
事故が起こったのは変形交差点です。変形交差点は一般的な交差点に比べると特殊な構造になっており、特有の交通ルールもあることから過失割合の計算にも少なからず影響を与えます。

事故の状況は、2人乗り状態の自転車が交差点に進入して道なりに右折したところ、交差する道路を走行してきたバイクに衝突されたというものでした。
自転車はバイクに比べて車体が脆弱で、事故の衝撃を強く受けるため、ケガや後遺症のリスクが大きくなります。そのため、バイク対自転車の事故では、ふつう、自転車側の過失割合が少なめに認定される傾向があります。

しかし、この事故では自転車が2人乗りで、かつ、交差点右折時に必要以上に大きくふくらんで曲がったなどの重大な過失が認められました。
さらに、自転車側が、坂道を走行してきた勢いのまま交差点に進入したとの事実があったことから、自転車の過失割合がさらに大きくなったのです。

なお、バイクに20%の過失がつけられたのは、交差点進入前に前後左右の確認を怠ったとの認定がされたためです。

バイク対歩行者の事故における裁判事例

歩行者とバイクの事故では、平成29年4月20日に大阪地方裁判所で、バイクの過失割合を75%、歩行者を25%とする判決が下されました。

事故現場は、駅前にあるロータリー内の車道上です。
歩行者が、バス乗り場に向かうために車道を横断しようとしたところ、走行してきたバイクに衝突されました。道路交通法上、バイク対歩行者の事故における過失割合は基本的にバイクの方が大きくなります。

その理由は、「歩行者の方が身体に受ける衝撃が大きいから」「歩道と車道では、歩道が優先されるから」などです。
この事故では、歩行者が車道を横断する可能性を予想せずに運転したということで、バイク運転手の過失が大きく認定されました。
しかし、歩行者も、車両の直前で道路を横断するという道路交通法違反を犯したため、あきらかに過失があります。

そうとはいっても、歩行者の年齢が高齢だったことなども考慮された結果、バイクの過失割合が大きくなったのです。

3人乗り原付バイク対自動車の事故における裁判事例

3人が乗車した原付バイクと自動車の事故では、平成27年3月27日に名古屋地方裁判所で、原付バイクの過失割合を20%、自動車を80%とする判決が下されました。
事故現場は信号機による交通整理が行われている交差点です。青信号で交差点に進入した原付バイクが、赤信号を無視した自動車に衝突されました。

本裁判では原付バイク運転者が被告人です。本件事故は主に赤信号を無視した自動車が引き起こしたものであるとされ、自動車側の過失が重いと判決が下されましたが、原付バイク側も無免許運転、3人乗り、前方左右の確認不足、ヘルメット不使用などの重大な過失があると指摘されました。

原付バイク側に20%の過失が認められた理由は交通法規を無視する態度です。
被告車の違反が本件事故の発生と損害拡大の要因であることは否定できないとされました。
原付バイクに同乗した2名も被告人が無免許であることを知りながら3人乗りを積極的に助長し、自身もヘルメットを着用しなかったことから、損害を拡大させた重大な過失があるとされ、被告人と同じ過失割合20%が認められています。

自動車の信号無視により引き起こされた事故ですが、交通法規に違反した行為が事故の損害を大きくしたとみなされ、原付バイクの過失割合が認定されたのです。

原付バイク対バイクのサンキュー事故における裁判事例

原付バイクとバイクのサンキュー事故では、平成9年4月24日に大阪地方裁判所で、原付バイクの過失割合を80%、バイクの過失割合を20%とする判決が下されました。

サンキュー事故とは優先権を持つ車両が優先権を持たない車両に進行を優先させた場合に起きる交通事故のことであり、主に右折した車両が、対向の左側を通行しようとした自動車やバイク、または自転車と衝突する事故です。事故現場は渋滞している交差点であり、右折した原付バイクと、対向の左端車線を直進してきたバイクが衝突しました。

被害原付バイクの過失が大きいとされているものの、加害バイクにも前方不注意の過失が認められたケースです。

原付バイク対バイクの事故における裁判事例

原付バイクとバイクの事故では、平成25年10月28日に横浜地方裁判所で、原付バイクの過失割合を40%、バイクの過失割合を60%とする判決が下されました。
事故現場は信号機のない交差点です。事故の内容は対向右折車の原付バイクと直進したバイクが衝突した右直事故になります。

通常右直事故は直進車両に比べ右折車両の過失が重くなりますが、本件事故では制限速度50キロの道路に対し直進してきたバイクの速度が100キロ以上であったため、直進車両の過失が重く認定されました。

過失割合が複雑なバイク事故は弁護士に相談し納得できる解決を!

一言で「バイク事故」といっても、その基本的な過失割合は状況によって大きく異なります。
つまり、過失割合の算定にあたっては、偏ったイメージなどに基づく決めつけはご法度なのです。バイク事故ではケガの後遺症が残るケースも多く、過失割合の認定次第では、被害者なのに十分な慰謝料や賠償金が受けられないという泣きっ面に蜂状態をまねきかねません。

過失割合の適切な認定に基づく慰謝料や賠償金を受けるためにも、バイク事故での示談交渉はプロである弁護士に任せましょう。
過失割合について少しでも不安や不満があるのなら、早い段階で交通事故に強い弁護士の無料相談サービスを利用することをおすすめします。