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【後遺障害13級】気になる慰謝料獲得への手順と重要な3つのポイント

  • 2019/3/29
  • 2019/09/05

後遺障害13級は、仕事や日常生活を送るのが可能とされる症状です。等級としては、最も軽い14級の次の段階になります。ですが、複視や内臓の切除など、完全に元の体に戻る訳ではありません。

後遺障害13級が認められる事例は以下の通りです。

  • 視力が0.6以下になった
  • 事故による影響で5本以上ブリッジやインプラントを行った
  • 正面以外を見たときに物が2重に見える

上記例に当てはまる場合、後遺障害13急に該当する場合があります。症状、認定条件を理解して、適正な慰謝料・損害賠償の請求をおこないましょう。

後遺障害13級に当てはまる症状と賠償金額事例

後遺障害等級とは

後遺障害13級の症状を説明するためには、まず「後遺障害」について知っておかなければいけません。

1級 2級 3級 4級 5級 6級 7級
8級 9級 10級 11級 12級 13級 14級

※該当等級をクリックすると各ページへ移動します。

後遺障害等級は全部で14級に分けられており、13級は2番目に軽い等級となります。仕事や日常生活に異状を与えないと規定されており、その症状は以下のようになります。

後遺障害13級の部位ごとの障害状況

部位 後遺障害
眼の障害 1号.1眼の視力が0.6以下になったもの
2号.正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
3号.1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
4号.両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
口の障害 5号.5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
内臓及び生殖器の障害 11号.胸腹部臓器に障害を残すもの
下肢の障害 8号.1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
手指の障害 7号.1手のおや指の指骨の一部を失ったもの
6号.1手の小指の用を廃したもの
足指の障害 9号.1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
10号.1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの

【詳しく解説】

1号 片目の視力が、事故によって低下してしまい、矯正しても0.6以下の場合です
2号 視界が2重に見えることを複視といい、正面以外の物が複視になる場合です。正面の物が複視になると10級に相当します
3号 片目の視野に狭窄などの異常が起こる場合です。両目に起こると9級に相当します
4号 まぶたを閉じていても、黒目が出てしまう場合、又はまつげを半分未満失った場合です
5号 5本以上の歯を失い、差し歯やブリッジなどの治療を行った場合です
6号 片手の小指の用を廃した場合です
7号 片手の親指の骨が欠損した場合です
8号 片足を1cm〜3cm短くした場合です。3cm以上短くした場合は等級が上がります
9号 片足の中指・薬指・小指のうち1本か2本を、第一関節の根本から失った場合です
10号 人差し指の第一関節から用を廃した又は人差し指と、中指・薬指・小指のどれかの用を廃した又は中指・薬指・小指すべての用を廃した場合
11号 内蔵の機能に障害が残った場合です。胃や胆嚢などを切除するケースがこれに当たります。また、睾丸や卵巣などを切除して、性行為は可能でも、機能に障害が残る場合です

※「指の用を廃した」とは、「末端の関節から半分以上失ったもの・可動域が限定されるもの・著しい運動障害があるもの」という意味になります。医学的な用語ですので、詳しくは医師に相談してください。
※各後遺障害等級に関する解説はコチラから

後遺障害13級の慰謝料相場・逸失利益と3つの慰謝料基準

慰謝料の相場には3つの基準があります。

弁護士基準

弁護士が介入し、慰謝料の交渉を行う際に使用されるものです。過去の判例を基に作られており、180万円が相場となります

自賠責基準

3つの基準の中ではもっとも低く、最低限の補償をするものです。57万円が相場となります

任意保険基準

保険会社の設定した基準ですので、会社によって違いがあります。自賠責基準に少し上乗せしたものです。60万円が相場となります

後遺障害13級の判例

大阪地方裁判所平成18年1月12日判決

概要:直進していた自動二輪車が、タクシーに衝突した
慰謝料:200万円

後遺障害13級の認定してもらうための重要な6つの書類

事故直後の被害者にとって、自ら申請を行うことはわずらわしく感じてしまうかもしれません。しかし、ここでしっかり手続きをとっておくことで、より上位の後遺障害に認定される可能性が出てきます。

事前認定とは

後遺障害の認定申請の書類を、保険会社に任せる方法です。被害者は医師から書類を書いてもらうだけであるため、簡単に申請が済んでしまうことがメリットです。

被害者請求とは

申請を保険会社に任せずに、自分で行う方法です。申請に必要な書類は複雑ですので、弁護士などの専門家に依頼する方が得策です。

より上位の後遺障害に認定してもらうポイントは、被害者請求で行うことです。なぜなら事前認定は加害者側の立場に立つ保険会社が申請を行うため、こちらが望むような結果が得られるとは限りません。高い後遺障害等級を目指すなら、被害者請求で申請するのが望ましいと考えられます。

また、必要書類については以下の通りです。

書類名 受取及び申請場所 手数料
自賠責保険支払請求書兼支払指図書 任意保険会社から送付
交通事故証明書 ・事故現場を管轄する各都道府県又は最寄りの自動車安全運転センター窓口
・郵便振替による交付申請
・インターネットからの申込
※申請用紙は警察署、交番、自動車安全運転センターにて受取可能
1通540円
・郵便振替の場合+70円
・コンビニの場合+130円
診療報酬明細書及び診断書 ・任意保険会社が管理している場合、コピーにて送付してもらう
※国民健康保険を使用している場合、指定の診断書を使用・作成するよう病院へ依頼
後遺障害診断書 病院側にて作成してもらう
レントゲン、MRI画像

後遺障害認定に納得できない場合の対応方法

後遺障害申請は保険金請求の時効期間内に行わなければ無効となります。
申請するタイミングとして何時でも申請可能ですが症状固定後が目安とされています。

被害者請求の場合 加害者請求の場合
傷病の場合 事故日から3年以内 加害者が被害者・病院などに賠償金を支払ったときから3年以内
後遺障害を負った場合 症状固定日から3年以内
死亡の場合 死亡日から3年以内

また、申請結果に納得できなかった場合自賠責保険会社に対し異議申し立てを行うことができます。

後遺障害13級の認定獲得の2つの条件と受けられない理由

  • 医師とコミュニケーションをはかる
  • 後遺障害認定は医師の作成する書類によって決定します。13級に認定してもらうには、医師に13級に相当する内容の診断をしてもらうことが重要です。

    しかし、医師は保険金詐欺を警戒していますので、こちらの希望通りの書類を作成してもらおうとするのは逆効果になることもあります。正直に自覚症状を話し、コミュニケーションを頻繁に取ることが最も確実でしょう。

    より上位の等級に認定してもらうためには、医師との間に弁護士に立ってもらうことも有効です。弁護士からならば、医師の疑念を買うこと無く、希望に添った書類を作成してもらえる可能性が高まります。

  • 事故後は必ず病院に通う
  • 後遺障害認定を受けるためには、事故との因果関係を立証しなければいけません。そのため、自覚症状がなくても、事故後に病院で診察を受けるべきです。

    事故から時間が経過すればするほど、事故との因果関係は立証が困難になります。通院を続けることも大切です。それも、同じ病院に行き、担当医師が変わらないことで、正確な診断を受けることができるからです。

    頻繁に病院を変えたり、通院を止めたりしてしまうと、怪我と事故の間の相当性を疑われることになります。

後遺障害13級の慰謝料は弁護士に依頼すれば増額できる!?

後遺障害13級に認定されれば、自賠責基準の57万円よりも123万円高い180万円の慰謝料が期待できます。

弁護士に依頼することで3倍以上の金額に変わる可能性があるのです。

また、後遺障害認定においても、被害者の立場に立ってくれる専門家としては、弁護士を頼るのが賢明な判断です。事故に遭ってしまったら、なるべく早い段階で相談することをおすすめします。