交通事故に遭ったら必ず弁護士へ相談すべき4つの理由と7つの依頼ポイント
- 2019/4/22
- 2021/06/25
交通事故に遭ったとき、被害者が一人でできることには限界があるので弁護士を頼ると心強いものです。しかし弁護士というとハードルが高く、なかなか相談できない方も多いのが現実です。
弁護士に相談するにはどのような準備を行い、どういった心構えで臨めばよいのでしょうか?
弁護士に相談するまでにやっておくべきこと
弁護士に相談するまでには、以下のような用意をしましょう。
- 交通事故の資料を集める
- 聞きたいこと、不安なことをメモにする
- 時系列表を作る
交通事故関係の資料を集めてまとめることです。交通事故証明書や交通事故が起こったときの図面、相手の保険会社とのやり取りで送られてきた書面やメール、相手方本人の情報など、まとめて弁護士の所に持参しましょう。
2つ目は、自分が今弁護士に聞きたいことや不安に思っていること、解決の際の希望事項など、相談時に伝えたいことをメモにすることです。このことで聞き逃しがなくなり、相談時間を有効に使えます。
事故が起こってから今までどういった経緯をたどってきたのか、相手方とのやり取りや入通院の経歴など、時系列表を作って持っていくと話をしやすくなります。
弁護士相談のメリットとは
交通事故の被害者が弁護士に相談すると、以下のようなメリットがあります。
依頼前 | 依頼後 | |
---|---|---|
入通院慰謝料 | 378,000円 | 530,000~730,000円 |
後遺障害慰謝料 | 100,000円(仮) | 1,100,000円 |
死亡慰謝料 | – | 10,0000,000円 |
※当サイト試算な為、実際金額が異なる場合があります。
適切な行動をとれるようになる
1つは弁護士のアドバイスによって被害者が常に適切な行動をとれるようになることです。たとえば交通事故後、通院の際に「適切な病院」を選ぶことができますし、保険会社から治療費を打ち切られた際などにも、言うなりに通院をやめてしまうなどの誤った対応をせずに済みます。
賠償金が適正かどうか算定してもらえる
交通事故の被害者が自分で保険会社と示談交渉を進めていくと、保険会社は被害者に「示談案」を提示してきます。そこでは一定額の示談金が示されています。ただ被害者自身には、提示金額が妥当かどうか判断できないことが多いのが現実です。
法的な基準に照らせばもっと高額な賠償金が認められるべきなのに、知らずに示談してしまう被害者もたくさんいます。
☆弁護士に相談すると、法的な基準に照らして示談提示額が妥当かどうか判断してくれます。それにより不当に低い金額で示談せずに済むのが、被害者にとっての大きなメリットです。
示談交渉を依頼すると賠償金額がアップする
交通事故の被害者本人が示談交渉をすると、どうしても賠償金額が下げられてしまいます。
まず低額な「任意保険基準」によって慰謝料等が算定されることが問題です。任意保険基準とは任意保険会社が定めている独自の基準であり、法的な基準である弁護士基準より相当低くなっています。弁護士に依頼すると正当な弁護士基準で計算され、それだけで慰謝料が2~3倍くらいになることも多々あります。
また弁護士に依頼すると「過失割合」も修正されるケースが多いです。被害者が対応しているときには過大な過失割合を当てはめられていたところ、弁護士が受任したら、法的基準に修正されて被害者の過失割合が下がり、結果的に賠償金が増額されます。
※このように弁護士が対応すると、被害者が対応していたときと比べて大幅に賠償金額がアップします
ストレスがなくなる
交通事故被害者にとって、示談交渉は非常にストレスのかかるものです。示談交渉の負担が大きいために気分が落ち込み、うつ状態となる方もおられます。
※弁護士に相談して示談交渉を任せてしまえば、気持ちも楽になって治療効果も上がりやすくなるでしょう
交通事故に強い弁護士を探すポイント
交通事故で弁護士に相談するには「交通事故に強い弁護士」を選ぶ必要があります。弁護士にもいろいろなタイプがあり、すべての弁護士が交通事故に積極的に取り組んでいるわけではないからです。以下で、交通事故に強い弁護士を探すポイントをご紹介していきます。
交通事故の事例や法的解釈に詳しい
1つは、交通事故の裁判事例や法的な考え方に詳しいこと、研究熱心であることです。交通事故の分野でも日々新しい判例や論文が発表されているため、対応するには常に新しい論点の理解や考え方を取り入れていく必要があります。交通事故に熱心な弁護士はこういった情報もしっかり取り入れており、最新の判例などにも関心を寄せているからこそ、被害者にとって有利な解決を導くことができます。
これまで多くの交通事故案件に関わっている
交通事故に熱心な弁護士は、当然交通事故案件を数多く取り扱っています。そこで、これまでの交通事故解決実績を見て、実績の高い弁護士は信頼できる可能性が高いといえます。HPに交通事故案件処理数などが載っていることが多いので参考にしてみましょう。
交通事故の本の執筆履歴がある
交通事故に強い弁護士は、交通事故関係の本や論文の執筆歴があるケースも多々あります。また大学などで交通事故関係の講座を開いたり、商工会や会社などでセミナーを開催したりしているケースもみられます。このように、交通事故関係の活動を積極的に行っている弁護士は交通事故に強い可能性が高いでしょう。
HPに交通事故関係の掲載が多い
弁護士は、HPに自分の得意分野を強調して掲載するものです。そこでHPを見たときに交通事故関係の掲載内容が目立っている弁護士は、交通事故に力を入れている可能性が高いといえます。トップページに「交通事故被害者の方へ」などと書かれていたり、交通事故コラムが充実していたりする弁護士は、頼りになるでしょう。
必ず聞くべき!弁護士に相談する際の7つのポイント
以下では、実際に弁護士に相談したときに聞いておくとよい質問事項をご紹介します。
解決までの今後の流れ
必ず聞いておくべき質問です。解決までの流れが頭に入ると被害者は非常に気持ちが楽になりますし、落ち着いて適切な行動をとれるようになります。無駄に不安を抱えることもなくなり、治療にも専念できます。
いつ頃示談交渉を始めるのか?
これも多くの交通事故被害者の方が心配する内容です。だいたいの目途や「治療が終わったとき」などの決まりごとを聞いておけば、安心して治療に取り組めます。
いつまで治療をすればよいのか?
これも多くの交通事故被害者の方が不安に思う事項です。治療は「症状固定」するまで継続するのですが、その意味がなかなか把握できない方もおられます。個別のケースに応じて注意点もあるので、弁護士に確認しておきましょう。
保険会社から治療費を打ち切られたときの対処方法は?
保険会社が治療費を打ち切られたら、被害者の健康保険を利用して通院すべきです。ただその際、病院から健康保険の利用を断られるケースなどもあり、スムーズに対応できない事例も散見されます。困ったときのために弁護士に聞いておくとよいでしょう。
後遺障害が残る可能性があるのか?残ったらどうしたらよいか?
後遺障害が残るかどうかは医学的な判断事項ですが、だいたいの予測を立てられるケースもあります。また後遺障害が残ったとき、事前認定と被害者請求のどちらの方法で手続きを進めるかなどの問題もあるので、弁護士に聞いておくと安心できますし、将来適切な選択が可能となります。
まずは自分で対応してみて難しくなったときに弁護士に依頼するのと最初から依頼するのとどっちがいいのか?
交通事故の被害者の方は、よく「最初自分で対応して、どうしても行き詰まったら弁護士に依頼しよう」と考えます。ただ、こうした対応をするとかえって不利益になる例もあります。弁護士に相談したときに、当初から依頼するのとどちらがよいか、聞いておくとよいでしょう。
弁護士費用はどのくらいかかるのか?
弁護士に依頼するにしてもしないにしても、必ずどのくらい弁護士費用がかかるのか確認しておきましょう。そのときに依頼しないとしても、相場を把握しておくと将来依頼するときに役立ちます。
☆交通事故被害者にとって弁護士によるサポートは非常に重要です。一人で悩んでいるならば、まずは一度弁護士に相談をしてみましょう!