【重要】交通事故で弁護士に依頼すべき4つのベストなタイミングとは!
- 2017/10/1
- 2021/06/29
突然の交通事故で被害者となってしまったら、右も左もわからず大きな不安を抱えることが多いです。また、事故後の処理は想像以上に大変で、被害者自身で解決しようとすると非常に労力を使います。
1人で解決するより、弁護士の力を借りたほうがいいけれど、いつ相談してよいものかわからない…そんな声は意外と多く、悩んでいる方が多いのが現状です。
こちらでは、どのタイミングで弁護士に依頼するのがベストなのかについて詳しく説明していきます。
弁護士に依頼すべき適切なタイミングを知り、事件の早期解決ができるよう、参考にしてみてください!
Contents
弁護士に相談する適切なタイミングって?
結論から言ってしまうと、なるべく早めに相談というのが答えです。
なぜ早めに相談するのがよいのでしょうか?
それは、早めに弁護士に相談するかしないかで受け取れる損害賠償金が大きく変わってくるからです。
人身事故の場合、交通事故によって負ったケガが完治せず、体に障害が残るケースもあります。この場合、後遺障害等級認定というものを申請することができます。
後程詳しく説明しますが、この後遺障害等級が認定されるかどうかで損害賠償金が大きく変わってくるのです。
治療の初期段階から弁護士にアドバイスをもらいながら進めていくことが、適切な後遺障害認定の獲得につながり、損害賠償金の大幅アップが期待できるので、早い段階での相談がベストだといえるでしょう。
また、弁護士費用特約がある人はすぐにでも相談することをおすすめします。
弁護士費用特約とは保険会社(被害者側)が弁護士費用を一定限度負担してくれる制度のことです。
ほとんどのケースで、実質自分が負担するお金は0円で、弁護士に依頼することができるとても便利な制度です。
どのタイミングで利用しても自分が負担するお金はかからないので、早めに使うことに越したことはないといえますね!
ここまで、弁護士に相談すべきタイミングは、早めが良いとお伝えしてきました。とはいえ、今は特に弁護士に相談するほど困っていないという人もいると思います。
そのような方にとっては、ご自身の状況や希望をふまえて、弁護士に相談してみることも良いでしょう。依頼する時期や状況によって得られるメリットも少しずつ違います。
次では、依頼するタイミングを時系列ごとに紹介し、それぞれの段階におけるメリットについて解説していきます。
ご自身の状況であれば、どのタイミングで依頼するのがベストかを判断する参考にしてみてください!
①事故発生直後
事故発生直後は、突然のアクシデントで冷静に行動することが難しいですが、あなたがやるべきことはたくさんあります。
警察への連絡や取り調べ、保険会社への事故報告、ケガを負った場合には病院へ行くことなど…また、保険会社との面倒な手続きや書類作成も多く、保険会社とのやり取り自体がストレスに感じることもあります。
この段階で弁護士に依頼すれば、保険会社からの連絡はすべて弁護士宛となり、あなたは保険会社とのやり取りから解放されます。
仕事で忙しく、加害者側の保険会社の担当者と話すのがストレスで億劫になる…という人には、事故発生直後のタイミングで弁護士に依頼するのが良いといえるでしょう。
- 事故発生直後で弁護士に依頼するメリット
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- 弁護士が窓口になってくれるので、ストレスから解放される
- 保険会社の担当者と対応する手間が省ける
- 被害者の権利や手続きの説明を聞くことができる
②治療中
交通事故の被害に遭ってしまったら、治療に専念し、ケガを治すことが第一です。
しかし、先程もお伝えしたとおり、相手方の保険会社との事故後の処理の手続きなどあなたがやるべきことは多く、治療に専念することが難しくなります。
また治療を受けている中で、まだ回復の見込みがあったり、痛みが残っているにもかかわらず、保険会社から「そろそろ症状固定ですね」などといった形で連絡があり、治療費や休業損害の打ち切りをしようとしてくることがあります。
保険会社の担当者は被害者に対して、巧みに打ち切りの交渉をしてきます。被害者はこの要求が妥当だと思い、受け入れてしまうケースが多く、その結果、治療費が打ち切られてしまい、満足な治療が受けられないことも少なくありません。
このような場合で弁護士に相談すれば、あなたに代わって適切な治療や補償を継続してもらえるよう、弁護士が直接、保険会社に交渉を行ってくれます。
弁護士が保険会社と交渉をすることで、保険会社の対応が変わることがあるため、適切な治療を受け、ケガを治すことに専念したいという人にとっては、治療中のタイミングで弁護士に相談することが良いといえますね!
- 治療中に弁護士に依頼するメリット
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- 保険会社が強引に治療費を打ち切ろうとしてくるが、弁護士が代わりに交渉してくれる
③後遺障害等級認定の申請前
交通事故に遭い、ケガをした場合、体に障害が残ってしまうことがあります。
このように、治療を続けていても症状が治らず、体に障害が残る状態のことを後遺障害といい、また、これ以上治療を続けても症状が改善することが期待できない状態や時期のことを症状固定といいます。
この症状固定となった場合に後遺障害等級認定というものを申請し、後遺障害があるかないか、またある場合にはその程度を判断することになります。
後遺障害の等級は1級から14級まであり、等級に応じて損害賠償額が大きく変わるため、等級認定が適切に受けられるかどうかが非常に重要なポイントになってくるのです。
後遺障害等級認定には医師が作成する後遺障害診断書が必要になります。この診断書や画像写真(レントゲン写真など)をもとに自賠責損害調査事務所という機関が書面で審査をし、後遺障害認定の判断をします。
書面での審査が基本になるので、医師が書く後遺障害診断書の内容に過不足がないかどうかが、後遺障害認定を左右するといっても過言ではありません。
ただ、医師は治療のプロですが、後遺障害診断書作成のプロではないので、必ずしも適切な後遺障害診断書を書いてくれるとは限りません…
この点、弁護士に依頼すれば、効果的な診断書作成の適切なフォローや後遺障害認定の獲得に向けてのアドバイスを聞くことができます。
納得のいく後遺障害認定を受けたいという人にとっては、後遺障害等級認定の申請前のタイミングで依頼したほうが良いといえるでしょう。
- 後遺障害等級認定の申請前に依頼するメリット
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- 適切な後遺障害等級認定が受けられるよう、サポートしてもらえる
④示談交渉段階
相手方の保険会社と示談金に関する交渉をすすめていくと、保険会社の基準で示談額が決められ、高い確率で相場より低い金額で見積もられてしまいます。
交通事故の損害賠償額は大きく分けて、次の3つの基準によって決められます。
基準 | 詳細 | 示談額 |
---|---|---|
①裁判所基準・弁護士基準 | 過去の裁判例などを基に基準化したもの | 高 |
②任意保険基準 | 保険会社によって独自に決められている | 中 |
③自賠責保険基準 | 最低額の補償 | 低 |
ご自身で保険会社と交渉した場合、保険会社はほとんどのケースで上の表の①自賠責保険基準か②任意保険基準で計算した示談額を提示してきます。
本来であれば、被害者は③の弁護士基準で計算された示談額を請求できるにもかかわらず、保険会社は自分の会社の利益を出すために、被害者への支払いを抑えようとして、示談額を安く見積もるのです…
ただ、被害者が弁護士基準で保険会社と交渉し、保険会社が提示してきた示談金よりも高い金額を請求することはとても難しいといわれています。
保険会社の担当者は交渉のプロなので、太刀打ちするにはそれ以上の専門知識や経験が必要不可欠です。
知識・経験豊富な弁護士に依頼すれば、適正な基準で示談額を計算し、それをもとに保険会社と交渉してくれます。
交渉の結果、示談金が増える可能性が非常に高くなるので、相手方の保険会社が提示する示談金に納得できないという場合には、示談交渉の段階で弁護士に相談すると良いといえますね!
- 示談交渉段階で依頼するメリット
-
- 示談金の増額交渉を代わりにやってもらえる
その他~過失割合でもめている場合~
多くの交通事故の場合、加害者に落ち度があることはもちろんのこと、被害者側にも何らかの落ち度があることがほとんどです。
例えば、歩行者が赤信号を無視して道路に飛び込んだため、青信号で交差点に侵入した自動車にぶつかったようなケースです。この場合、信号を無視した被害者に不注意があったにもかかわらず、運転手が損害のすべての責任を負うとしたら、不公平になってしまいます。
そのため、加害者は被害者側の不注意がある部分に関しては、その責任を負わなくてよいとされています。
このように、お互いの不注意(過失)の度合いを示したものが過失割合といわれます。よく「7:3」や「8:2」といった割合で表現されます。
一般的には、示談金の提示前に、相手方の保険会社から事故の過失割合が提示されることがほとんどです。
しかし、保険会社から提示される過失割合は、保険会社が提携している調査会社が独自に設定していることが多く、被害者にとって不利なケースも少なくありません…
保険会社から提示された過失割合が適切かどうかを判断するためには、事故状況を詳しく調査したり、過失割合基準表と呼ばれる資料などを参考にして導き出す必要があります。
ただ、事故によっては特殊な事情があるケースもあるため、これらを含めてご自身で適切な判断をするには限界があります。
専門的な知識を持った弁護士に依頼すれば、こうした事情に対応してくれるので、保険会社から提示された過失割合に納得いかない…そもそも妥当かどうかわからないという場合には、弁護士に相談したほうがよいでしょう。
- 過失割合でもめている場合に依頼するメリット
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- 妥当な過失割合を適切に判断してくれる
困ったら、すぐ弁護士に相談しよう
交通事故に遭ったら、弁護士に相談すべきタイミングについて解説してきました。
ベストなタイミングはなるべく早めに相談だとお伝えしましたが、ご自身の状況に応じて依頼するタイミングを計ることも大切です。
こちらで紹介したタイミングを参考に、1人では解決できそうにない…どうしてよいかわからないと感じたら、早めに弁護士に相談することをおすすめします。