必ず設置すべき!交通事故におけるドライブレコーダーの重要性・5つのメリット
- 2019/4/10
- 2021/05/25
あなたは自動車に「ドライブレコーダー」を設置していますか?ドライブレコーダーの設置は、運転意識がアップするだけでなく、交通事故が起こったときに事故状況を証明する、「裁判の証拠」として利用できます。まだドライブレコーダーを設置していていないなら、なるべく早めにつけるのがおすすめです。
今回は、ドライブレコーダーが必要な理由や、裁判の証拠として利用する方法を紹介していきます。
Contents
ドライブレコーダーがなぜ必要か
ドライブレコーダーとその種類
まずはドライブレコーダーにはどんな機能があり、なぜ設置を推奨されているのか理解しておきましょう。
- 機能
- 種類
- 費用
自動車の外側や内側の様子を撮影するカメラ装置で、一般的に、自動車に衝撃が加わったときに作動し、ウィンカーやブレーキ操作、自動車の位置情報などとともに映像が記録される仕組みになっています。
車の前方だけを記録するものが基本ですが、機種によって後方や車内の様子が撮影できる場合もあります。また、衝撃が加わったときだけ作動する衝撃感知型だけでなく、常時撮影し続ける常時撮影型も発売されています。
費用的には低価格化が進んでおり、従前は5万円程度した高スペックの商品でも、2万円程度で購入できるようになってきました。カメラの小型化なども進み、操作性も上がっているので、業者に依頼せず自分でも設置可能です。
ドライブレコーダーを設置する5つのメリット
最近は「自動車に乗るならドライブレコーダーを設置しておくべき」と言われることが多くなりました。なぜドライブレコーダーが必要なのでしょうか?
運転に対する意識が高まる
ドライブレコーダーを搭載していると自分が撮影されるので、プレッシャーを受けて丁寧な運転になりやすいです。これまで注意力散漫だったり、運転中に飲食していたり、スマホを触ったりしていた人も、ドライブレコーダーを搭載することでこうした行為をやめることが多いようです。結果的に、ドライブレコーダーを搭載した車は事故に遭いにくくなります。
いたずらや車上荒らしに遭いにくい
常時撮影型のドライブレコーダーを設置していると、車に対するいたずらや車上荒らしなどの様子を撮影できます。犯人は、ドライブレコーダーがついている車両をターゲットから外すため、こうした被害にも遭いにくくなります。
当て逃げ被害に遭いにくい
駐車場などに車を置いていると、当て逃げ被害に遭うケースがあります。当て逃げは道路交通法違反の犯罪行為です。犯人は送検されて罰則を与えられる可能性もあります。被害車両にドライブレコーダーが搭載されている場合、相手のナンバーや車両の特徴などがドライブレコーダーに写り、後に犯人が検挙される可能性が高くなります。
間違った反則切符や誤認逮捕を防げる
警察も万能ではありませんから、ときには誤認によって反則切符を切られたり逮捕されそうになったりするケースもあります。そのようなとき、ドライブレコーダーに映像が残っていれば、自分は間違っていなかったことを示して不当な反則切符や誤認逮捕を防ぐことができます。
家族の運転をチェックできる
家族の中に高齢者ドライバーがいる家庭では、運転に不安があるケースもあるでしょう。しかし家族に対し、頭ごなしに「運転をやめて」と言っても、なかなか聞き入れてもらえないものです。そのようなときにドライブレコーダーをチェックすると、運転が危険かどうか判断できます。危険な運転をしているのであれば、本人に運転をやめるよう説得する材料になります。
裁判の有力な証拠となる理由
ドライブレコーダーは、上記の他にも「裁判の証拠」として重要な役割を果たします。以下でその理由を説明します。
事故の状況がはっきり写る
ドライブレコーダーを設置している車両が事故に遭うと、事故の衝撃を感じ取ったカメラが前後の状況を記録します。そのとき相手がどのような動きをしていたのか、どのくらいのスピードを出していたのか、お互いがどのような角度で接触したのか、信号の色は何色だったかなど、すべて映像記録として残ります。後の裁判で、被害者と加害者の言い分が異なったときに、ドライブレコーダーの映像を参照すればどちらの言い分が正しいかが視覚的に明らかになるのです。
交通事故で被害者と加害者の主張が食い違う場合、一般的には刑事記録である実況見分調書を取り寄せたり、目撃者を探したりするしかありません。しかし、それでは証拠として不完全なケースも多々あります。事故状況を「映像」ではっきり残してくれるドライブレコーダーは、重要性の高い証拠となるのです。
日時や場所も記録される
事故の証拠として用いるには、映像の「日時」や「場所」が重要です。日時がずれていたら「別の日の出来事」と言われてしまうかもしれませんし、場所が違っていたら「関係ない映像」と言われるでしょう。ドライブレコーダーには、カメラが衝撃を感じ取った日時や場所などもしっかり記録されるので、こういった間違いが起こることはありません。
加害者の嘘を暴ける
交通事故の民事裁判では、加害者が事故状況について嘘をつくこともよくあります。加害者はなるべく処分を軽くするために、自分が悪くなかったことにしたいからです。また被害者にも過失割合があれば、加害者から被害者に賠償金を請求できるので、過失相殺されないためにも自分の過失を小さくしようとしてきます。ドライブレコーダーがない場合、加害者の嘘を暴くことができず、被害者が悔しい思いをすることが多々あります。
ドライブレコーダーがあれば、事故の状況がはっきり残るので、加害者の嘘を暴ける可能性が高くなります。たとえば加害者が「一旦停止した」と言っていても、ドライブレコーダーに残った映像で、猛スピードで飛び出してきていたことが明らかになるケースがあります。加害者が「信号は青だった」と言っていても、ドライブレコーダーにははっきり赤信号が写っているケースもあります。加害者が「被害者が急ブレーキを踏んだから衝突した」と言っていても、ドライブレコーダーを見るとそういった形跡が見当たらないこともあります。
以上のように、民事裁判で加害者の嘘を的確に暴けるので、ドライブレコーダーの証拠価値は非常に高いと言えます。
裁判の証拠とするために、どのようなドライブレコーダーが必要か
民事裁判の証拠にするためには、どのようなタイプのドライブレコーダーがもっとも有効なのでしょうか?
最低限、前方を撮影できる衝撃感知型のものがあれば、役目を果たすことが可能です。ただし駐停車しているときに後ろからぶつかられるケースや、当て逃げ、車上荒らし対策などを考えると、常時撮影型や後方も撮影できるタイプのものがあると万全と言えるでしょう。長時間撮影をしたいのであれば、外部メモリを使って記録を残せるタイプもあります。
一方、車内の様子を写せるものや音楽を流せる機能がついているものなどは、交通事故対策としては不要です。
ドライブレコーダーの注意点
ドライブレコーダーを利用すると事故の状況が「客観的に記録される」ので、運転者に不利な証拠となる可能性もあります。そのようなことにならないよう、運転の際には十分注意して、安全な走行を心がけましょう。