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交通事故で骨折!?被害者が得する各慰謝料基準と後遺障害

  • 2019/4/18
  • 2019/09/26

交通事故では大きな怪我を負うことも少なくなく、そのうち骨折もよく起こる怪我の1つです。骨折などの怪我をした場合、その部位や程度によって異なる金額の入通院慰謝料、また後遺障害慰謝料を請求することができます。仮に後遺障害が残った場合、慰謝料金額は1000万円以上となるケースも少なくありません。

今回は、交通事故における骨折で請求できる慰謝料について説明します。

骨折の場合の入通院慰謝料と計算基準

交通事故で怪我を負った場合、入院および通院にかかる苦痛に対して支払われる入通院慰謝料を受け取ることができます。そして、入通院慰謝料を含めた損害賠償額は3種類の基準によって算出されるのです。以下では、それぞれの基準における入通院慰謝料について記載します。

自賠責基準における入通院慰謝料

自賠責基準とは、自動車やバイクの運転者が強制的に加入する自賠責保険から賠償額を支払う際に適用される基準です。自賠責保険の目的は、被害者に対して必要最低限の補償を行うことであり、算出される賠償額も低めになるとされています。自賠責基準における入通院慰謝料の計算方法は、以下のとおりです。

※入通院1日につき4,200円で計算する
※入院期間と実通院日数の合計×2、もしくは入通院期間の合計のいずれか少ない日数に4,200円を掛ける
※自賠責基準における損害賠償総額の上限は120万円まで

任意保険基準における入通院慰謝料

任意保険基準とは、車やバイクの運転者が任意で加入する保険会社の基準であり、それぞれの会社で基準が異なっています。平成11年以前には任意保険統一支払基準が設定されていましたが、それ以降は廃止されており各社で基準はまちまちです。基本的には入通院日数に応じた金額が設定されています。

弁護士基準における入通院慰謝料

弁護士基準とは、日弁連が発行する赤い本「民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準」および青本「交通事故損害額算定基準」に、過去の判例をもとに記載された基準です。弁護士基準における入通院慰謝料は、赤い本と青本で若干の違いがあるほか、怪我の状況などによって増減がなされるのが一般的です。また、3つの基準の中では最も高額な基準が設定されています。

症状が完治・症状固定するまで通院するメリット

交通事故で骨折などの怪我を負ったとき、症状が完治する・症状がよくも悪くもならない症状固定の状態になるまできちんと通院し、治療を続けることがポイントです。これらにより、慰謝料についてより高い金額を請求できる可能性があるのです。

完治、症状固定の状態まで通院し続けるメリットとは

上記で説明したように、慰謝料計算における3つの基準ではいずれも入通院日数が考慮されます。つまり、入通院日数が長い分だけ慰謝料も高額となるのです。ただし、本来必要な治療日数を超えると判断される場合はその超過分は考慮に入れられません。とはいえ、きちんと適切な治療を受けているという前提で、完治や症状固定の状態まで日数をかけて治療を続ければ、その分慰謝料の増額が見込めるのです。

任意保険会社による治療中止の提案には注意

交通事故で、骨折などの被害を負った被害者に対し支払われる慰謝料などの損害賠償金は、加害者側の自賠責保険会社および任意保険会社が負担します。そして、自賠責保険会社での補償額には上限があるため、それを超える分はすべて任意保険会社の負担となるのです。そこで、任意保険会社は少しでも負担を減らすため、被害者に対して治療の打ち切りを提案することがあります。たとえば、以下のようなケースが考えられます。

※症状の完治および症状固定期間の目安(骨折なら6ヵ月)をもとに治療費支払いを打ち切る
※症状固定の時期を早めようとする
※早く示談交渉に入ろうとする

被害者は、このように任意保険会社から提案されても、症状の完治および症状固定しない間は頑として応じないのが得策です。もし応じてしまうと、適切な損害賠償額が受け取れないほか、下記に説明する後遺障害が残ったときに後遺障害慰謝料の請求ができなくなる可能性もあるのです。

交通事故で問題になりやすい骨折の種類

骨折と言っても症状は様々で、骨折の原因、場所、力のかかり方などから複雑な分類がなされています。ここでは、交通事故の際に問題となりやすい骨折の種類を紹介します。

閉鎖骨折(単純骨折)

閉鎖骨折とは骨折部が体外に開放されていない状態の骨折を指します。骨折部に細菌が感染する危険性が低く、症状が軽ければ(骨折部分のずれが小さければ)、手術をせずにギブスで固定するだけの治療で足りる場合があります。次に説明する複雑骨折と対比して単純骨折と呼ばれることが多いです。

開放骨折(複雑骨折)

開放骨折とは、骨折部が体外に開放されている状態の骨折を指します。折れた骨が皮膚を突き破って見えている状態です。細菌感染の恐れがあり、治療が複雑になることから、単純骨折と対比して複雑骨折を呼ばれます。骨についてしまった細菌をそのまま中に戻してしまうと感染性偽関節骨髄炎になってしまい、そうなると治療が困難になります。開放骨折をしてから6時間程度で骨髄炎になる確率が高くなるため、緊急手術が必要です。開放骨折の程度が重い場合には、手足を切断することもあります。

粉砕骨折

粉砕骨折とは、1つの骨がばらばらに粉砕されてしまった状態を指します。折れた骨の周辺の組織も傷ついてしまうため、激しい痛みを伴います。また、骨が2つに折れてしまった場合はギブスなどによって固定すれば元の形に戻しやすいのですが、粉砕骨折になってしまうと固定は簡単ではありません。何回かに分けて段階的に手術を行なうこともあります。そのため、複雑骨折と呼ばれることもあります。

剥離骨折

剥離骨折とは、骨に対して外力が直接働かずに、筋や腱、靭帯などの牽引力によって、骨が引き裂かれて生じた骨折を指します。骨折の状態ではなく、どのようにして骨折が起こったかという視点からの分類です。比較的痛みが小さいため、捻挫だと思い込んでしまい、骨折に気づかない場合があります。

このように、骨折には様々な種類があり、痛みなどの症状が起こる原因も様々です。開放骨折では細菌感染のおそれがあり、粉砕骨折では骨の周囲の組織も傷ついてしまいます。治療方法も様々です。単純骨折の場合には手術せずにギブスで固定していれば自然に治る場合もあります。しかし、開放骨折の場合には緊急手術をしなければ命に関わることもありますし、粉砕骨折の程度によっては何回も手術を繰り返す場合もあります。逆に、剥離骨折の場合には、骨折に気づかずに悪化させてしまうことも珍しくありません。早期に適切な治療を受けなかったばかりに重い後遺障害が残ってしまうこともあるので、交通事故に遭ったら必ず病院に行きましょう。
骨折しているかどうかは整形外科でレントゲン撮影をすればわかります。しかし、レントゲンでは、脊髄や靭帯、椎間板といった軟部組織の損傷の有無は判定できません。交通事故による傷害は骨折だけではありませんから、レントゲンを撮るだけでなく、早期にMRI検査を受けるべきです。MRI検査にはレントゲンと比べれば高い費用がかかり1万6千円程度が必要になります。

骨折した場合に認められる後遺障害

骨折が重傷であり、治療を続けても完治・悪化しないと医師が判断すると、症状固定の状態となります。そして、症状固定後に後遺障害等級認定の申請をすることで、等級が割り当てられる可能性が高いのです。後遺障害等級は、程度の重い順から1級~14級までがあり、特に骨折による後遺障害については、下記の等級認定が受けられる可能性があります。

後遺障害等級自賠責保険任意保険弁護士会
要介護の第1級1,600
要介護の第2級1,163
第1級1,1001,8502,800
第2級9581,4502,370
第3級8291,1501,990
第4級7128501,670
第5級5997501,400
第6級4986501,180
第7級4095501,000
第8級324450830
第9級245350690
第10級187250550
第11級135200420
第12級93150290
第13級5765180
第14級3245110

※該当する等級をクリックすると各後遺障害ページへ移動します。

機能障害

骨折によって腕や足、指の可動域が健常時よりも狭まって機能に障害が生じる状態です。こうした骨折による機能障害に該当する項目は、程度によって下記の後遺障害等級にあります。
※後遺障害に関する具体的な内容はコチラをご覧ください
※上肢もしくは下肢の機能障害→1級・5級・6級・8級・10級・12級
※手指の機能障害→4級・7級・8級・9級・10級・12級・13級・14級
※足指の機能障害→7級・9級・11級・12級・13級・14級

欠損障害

骨折により腕や足、指の全部もしくは一部をなくしてしまった状態です。欠損に関しては、下記のような後遺障害等級に項目が存在します。
※後遺障害に関する具体的な内容はコチラをご覧ください

※上肢もしくは下肢の欠損障害→1級・2級・4級・5級・7級
※手指の欠損障害→3級・6級・7級・8級・9級・11級・12級・13級・14級
※足指の欠損障害→5級・8級・9級・10級・12級・13級

変形障害

骨折した後に骨がうまく接着しなかったとき、その部分が変形する、また支えられず動いてしまう(偽関節)障害を指します。これは上肢および下肢に適用されるもので、後遺障害等級としては程度により7級・8級・12級に当てはまる可能性があります。
※後遺障害12級に関する具体的な内容はコチラをご覧ください

短縮障害

これは主に下肢に適用される後遺障害であり、骨折により足が短くなってしまった状態です。片方の下肢5cm以上短縮で8級・3cm以上短縮で10級・1cm以上短縮で13級に該当します。
※後遺障害13級に関する具体的な内容はコチラをご覧ください

神経障害

骨折などが原因で、局部に痛みやしびれといった神経障害が生じたものです。この障害では、程度によって12級と14級に該当する可能性があります。
※後遺障害14級に関する具体的な内容はコチラをご覧ください

骨折の後遺障害慰謝料

上記のように、骨折で後遺障害が残った場合には、部位や程度によって後遺障害等級の認定を受けられる可能性が高くなります。そして、後遺障害等級に応じた慰謝料を請求することができるのです。この後遺障害慰謝料に関しても、入通院慰謝料などと同様に3つの基準が適用されます。ただし、後遺障害慰謝料は、骨折の症状が固定の状態になり、後遺障害等級認定を受けた時点で請求するものであるため、通院日数などが考慮されるものではありません。では、3つの基準における後遺障害慰謝料の相場を大まかに見ていきましょう。

自賠責保険基準における後遺障害慰謝料

自賠責保険基準では、入通院慰謝料と同じく3つの基準の中で最も金額が低く、一番後遺障害の程度が重い1級では1,100万円、中程度である7級では409万円、最も軽度である14級では32万円となっています。

任意保険基準における後遺障害慰謝料

任意保険基準は、前述のように平成11年に任意保険統一支払基準が廃止され、それ以降は各社で基準が異なっています。参考として、旧基準をもとにした相場をあげると1級ではおよそ1,300万円、7級ではおよそ500万円、14級では40万円程度となります。

弁護士基準における後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料の弁護士基準による計算も、前述で説明した赤い本および青本に基準が掲載されており、これらに加えて状況などを考慮し、金額が決定します。また、入通院慰謝料などと同じく3つの基準の中で最も高額です。相場としては、1級で2,800万円、7級で1,000万円、14級で110万円くらいです。

骨折による後遺障害慰謝料の具体例

一口に骨折と言っても様々な種類があり、後遺傷害にも様々な程度があります。そのため、交通事故で骨折したら後遺障害慰謝料はいくらになるということは言えません。しかし、一例として、横浜地方裁判所平成3年10月31日判決を紹介します。この判決では、被害者は、左足関節全廃、左腓骨偽関節、骨盤骨の著しい変形、左下肢の2センチメートル短縮等の障害を負ってしまいました。これらの障害が併合6級該当とされて、後遺障害慰謝料として1200万円が認められています。また、この判決では、後遺障害慰謝料だけでなく、治療費や入通院慰謝料、逸失利益の請求も認められています。

慰謝料を増額させるには弁護士への依頼が必要不可欠

慰謝料などの損害賠償額を計算するにあたり、3つの基準の中では弁護士基準が最も高くなります。これを、最も低い自賠責保険基準と比較した場合、ケースによっては倍以上の相違が発生することもあるのです。そのため、できるだけ高額な慰謝料を受け取るためには弁護士基準で計算するのが得策ですが、それを実現するには賠償請求を弁護士に依頼する必要があります。

交通事故による骨折で慰謝料を請求する際には、ぜひ弁護士に相談してみてください。